インペラトールホソアカクワガタ飼育記

飼育前 2001時点での情報

名称 Cyclommatus imperator imperator キクロマトス インペラトール、インペラトール、略してインペラといわれることが多い
コウテイホソアカクワガタと呼ばれることもあり昔の図鑑ではミカドオオキバクワガタと表記されていることもある

生態 大きさ パプアニューギニア〜西イリアン・ワメナに生息 高地に生息しているらしいが生態などが紹介されている文献がないので詳細は不明
キクロマトス属の中では結構寿命が長いらしい といっても半年ほどの事
♂は90ミリ近くになり、メタリフェル・エラフスと並んで三大キクロといわれる

特記事項 西イリアン(=イリアンジャヤ 今はパプア州という )には亜種のCyclommatus imperator monguilloni (モンギローニあるいはモンギロン) がいる
「世界のクワガタムシ」に載っている標本写真を見ると あごの中部辺りから大きく湾曲する形状をしているようだ
メタリ・エラフスと同様色彩変異があるらしい レッドタイプは写真で見た事があるがほかにどんなものがあるのか不明

入荷状況 以前(昨年中までは)入荷数が少なく高価な種だったが今年('01)に入ってから そこそこ入荷しているようだ それでも最低1ペア¥10000は越える
飼育した感じからするとそろそろ大量に累代個体が出回るのではないだろうか?

飼育本から
webから
高地に生息しているため、低温管理が必要とされる  累代については「20度程度で管理するとよく産む」と書かれている本もあれば 「飼育が困難」とされている本もある  一般に難しいものらしい




成虫飼育編

今年 2001.3.4 神戸の某所で行われたインセクトフェアに行ったときに来たのはいいが買うもの(欲しい物)がなく 
「累代は無理だろうが死んだら標本にするか」という累代をしないつもりでインペラを購入 当時ネット上で買うよりは割安だった 
♂70オーバーで♀を選ぶ際 お店の方に幾つか見せていただいたときにある♀を選んだが
お店の方に「コイツでいいんですか?」と言われるほどの個体だったがなんとなく気に入ったのでOK ! 家に持ち帰り飼育に入る

当初 累代できるとはまったく思ってなかったので かなり適当なセットを組む



産卵セット

ケース プラスチック中ケース

なし

マット 大阪の某ショップの50L埋め込みマット マット内には材はなし

ほか 転倒防止用に霊芝材の皮を置いて 宮下商会のゼリーを使用
いつも通りカップを半分に割って与える(♂はアゴが邪魔になるため)
冬場と言うこともありケースには乾燥を防ぐために穴を空けたビニールを挿む


そんなこんなで適当に飼育に入るが
当然2001/3/6当時室温でクワガタ成虫が
飼える温度ではないので温室に・・
当時ローゼンとメタリフェルで
かなり温室が一杯になっていたので
温室底部なんとか15℃になるか
どうかの環境に置く
その時に撮った個体写真←→

そんなこんなで20日後
何気にケースを掃除がてら側面を見ると・・
産んでました!@(^_^)@
大きさはこんなもの→
他の卵があるかどうかを調べるためにマットを
開けると卵6個確認
その際に♂の付節が1本なくなっていたので

に噛み切られたのかと思い
♂♀分別飼育に入る
♂は引き続き同じ飼育ケースで
♀はメタリフェルと同じく小ケースでマットを
飼えて8割まで埋めた  
以降5月まで産卵を細々と続けていたが温度が上がって来た所為か一旦産卵が止まる  
再び交尾が必要になったのかと思い二週間ほど♂の飼育容器に入れたみた 
なおその際 マットが以前のまま3センチ程度しかなかったのでマット内に材の切れっ端を幾つか入れてマットの底上げをしておいた
後日 ♂と同居させていた時に入れていた材にも産んでいたらしく何頭か回収した
だが大概の掘り出し状態は三番目の画像のようにマット内に産まれて孵化しているものが多い
その後再び分割飼育に移り前回確認した7/3まで細々と産卵は続く
現在この状態で飼育は継続し7/15現在も続いている
そして7/19に♂が死亡・・♀は更に9月末まで生きていた・・しかし・・・以下は幼虫飼育で・・
幼虫飼育編
・幼虫とも回収できた 両方の管理は産卵セットに使用したマットを使用してスカラベさんから購入した100mlカップを用いて管理した
管理といってもマット内に1個・または1頭ずつ入れて室温で置いておくだけである
なおカップには切りで穴を2個あけている  以前Allotopus moellenkampi moseri の管理で酸欠で全滅しかけたためである
回収した卵 孵化直後の1齢  2齢に脱皮中
2齢に加齢したあたりからどう考えても容積が足りないので 同じスカラベさんから購入した200mlカップに移した
ただ♂には当然小さすぎるため タッパーウェアに切り替える予定だが・・あまりに数が多いので・・
カップを開けると7月にはほとんど3齢に加齢していた
見てのとおりどう考えてもスペースが足りない
そのため730mlの大カップに♂を移す
そして8月始めにカップを確認すると
♀は蛹室を作っていた
2001.8.10に2頭が蛹化
♂は未だ成長途中・・8/13:現在 ♀ばかり10頭が蛹化、前蛹になっている
3齢に加齢しているもののうち ♂16 ♀21である とりあえず累代目標なので問題なさそう 大型作成はF2で目指そう

2001.9.14
次々と♀は羽化している 19頭羽化しているが 既に最初に羽化していた個体は活動始めてカップ内を徘徊 蓋を噛みまわる
ためしに餌を与えたが速攻で食い尽くしてしまった
♂は2頭蛹化したが かなり小さい  餌を変えたせいなのか 容器が小さかったのか不明
ちなみに現在も親の♀は生存している  場合によっては親との賭け併せが可能であろう
9/21
♂が蛹化・・しかしである!!
羽化したのはインペラではなくペレメタ!
購入店の同定ミスか?
しかし同じ生息地にいるならともかく
全く違う生息種なのにペアで売られていたとは・
初めから仕組まれていたのか?
とりあえずインペラ飼育では
なくなってしまったので
確実な個体が得られたら飼育を再開したい・・・
続・幼虫飼育編
2001.01に某氏より累代個体を5頭頂けるとのことで受け取った
しかし連絡を受けてからお会いするまで時間がかかったためか ケースの中には3頭しかいなかった
しかし確実なインペラ、大事にいくため 添加剤発酵マットで600mlの広口瓶で飼育する  しばしはケースに幼虫が見えたのだが・・
2002.04.23 1頭 死亡 2002.04.23 そのとき確認した2齢 2002.05.16 更に死亡 残り1頭
’02.05.16で残り1頭になった ここでまだ3齢初期だったので大きい容器で大きくなるのを期待
発酵マットがダメなのかと思い 霊芝材の割カスをミキサーにかけたもので飼育
半年以上たって 2002.12.23羽化した? 割り出そう
おお〜〜〜累代だからあたりまえだが・・
インペラだあ〜〜

ちまっ!!

もろ原歯形 ハサミ君にはならないのかな?

夏はクーラーなしでも越えられたが
たまたまか?
霊芝のマットは合わなかったのか
大きくならなかったな・・

リベンジ飼育

2002.8末・・山崎オオクワにて本種の♀をじっくり観察・・ついでにどう違うのかを教えていただいた
そして♀の同定の仕方を自分なりに納得♪ そして次の入手の機会を待つ 山崎オオクワさんにいたペアは♀が残念ながらB品だったので今回は
見送る・・ 次回の入荷があることを願いつつ時を待つ・・
2002.8.30クワスタさんに入荷していた72ミリペアを購入することに・・ 今回は♀の区別もできるので安心だ・・
2002.9.3届いたペアを観察・・72ミリだがあごの湾曲が好みなので満足♪ この時点でデジカメ修理中のため画像なし・・

セットは
プラケース中
一緒に注文した発酵マットを堅く詰める

届いた日の温度が 33度を超えていた・・もっと涼しくなると思って購入したのに・・ 大丈夫かな?

ところが・・2002/9/14に卵の確認のために一度暴いたのだが 9月とはいえ2002の猛暑いや残暑か・・無謀だったようだ・・
でも♂は引き続き生きてるんでやり方を考えればこの季節でも産卵できるのか?


♀が死亡する前に 2002.09.10 ビッダーズオークションにてインペラトール・ワメナ産を入手
レッドタイプの80ミリオーバーである  オークション購入とはいえ当時はブリードのインペラはまだ珍しいほうでリバーモンスターという
有名なショップさんの出品もの
80ミリオーバーにしては割安に入手できた 人気ないのかな?
この個体もデジカメ故障中により画像なし それどころか生前に修理が間に合わなかった(TT) 修理に2ヶ月もかかるとは・・

で・・デジカメの故障が8月で修理分を受け取ったのが2002/10/2 
折角のレッドインペラの撮影が生前に間に合わなかったので まだ生きているうちにクワスタ購入分の♂の撮影を・・
←色はよく見かける色を薄くした感じで・・
セットは上記の通りだが画像は→

発酵マットとは今はなきTOPマット
2002/10/14
トップマット内に産んでいた卵
ようやく産卵が確認できた
温度は加温していない状態での室温

最高温度はいまだ25度を超える日もある
10月中このくらいの温度だと室内だと
23度までにしかならないし安心だ

結局いくつか割り出したが→
卵の中身が寄って孵化しそうにないものもある
再セット後に ゼリーを追加する前に
本物のインペラ♀を撮影しておく

よくみると前胸の縁の形も違う・・

実物を先に見ていれば区別はついたかも
しれない

あともう少し産んでくれないかな?
インペラトール♂は見れば分かるカタチを
しているが よくみると他にも
足の微毛が結構特徴的だと思う

前足の微毛がよく目立つ

この♂は11/11に死亡した

この♂といいカメラの修理に間に合わなかった
レッドタイプ♂といい
キクロマトスの中で長命と聞いた種だが
温度が高いせいか軒並み短命・・
2002/10/14に割り出した卵はカップで飼育
さすがに秋なら常温でも問題ないようで
無事に孵化してるのを確認

ちょっとマットが乾燥しているのが不安

1カップに卵3つ入れていたものも
全部孵化しているようだ →

でも全部ではなく13頭中11頭が孵化
♂が死亡した後は♀だけで飼育
プラケース中は勿体無いので
コンテナQ-BOX10で飼育


このメスは長く生きているせいか 体の中心
あたりがすれて汚くなってきている
2003/01/03 の幼虫確認にて
← ナンバーA10の個体
体が透き通って拒食か?と思ったが
頭が白いし 腹部の先についているのは脱皮殻?
2齢に脱皮直後のためこんな色らしい
他の個体はもう脱皮したあと マットを食っているがまだまだ成長途上で
頭でっかちな状態  もう少したって腹部が大きくなってきてから
430mlカップとかに変えようかな?
個体ナンバー4♀   Q-BOXでの飼育個体は2003/1/23に死亡

前回 年初に確認した2齢はどうなっているのか?  2003/02/08に確認
   
う〜〜ん  カップのまま飼育しているけど 幼虫がみえんな・・ 生きてるのか?
ガポってカップをひっくり返してマットを割ると
←3齢幼虫

♂のようだがどうも大きさはメタリフェルよりも
劣るなあ・・ もっと太らせないと・

こちらは2齢→
先に確認した3齢の個体と大きさ事態は
変わらない  この幼虫は期待できそうだ
3齢になっていた個体はブロー容器に移す

1.5L のでかいのではなく もっと小さいやつ

あとは壁面に蛹室が確認できるまでは放置と・・

産卵セットについて 個体ナンバー7 8のワイルドペアだが
分別飼育でコンテナQ-BOX20に小径軟材2本を入れてバクテミックスをガチガチに
詰めたセットを行ったが3月からの温室管理飼育で 新たに幼虫が得られた
こんな感じのセットでなるべく乾燥に気をつける
Q-BOXは乾燥しにくいように思えるが
温室内では結構乾燥がひどくなる
2003/4/17に1齢が壁面に見える
4月に見えた 1齢は♀がすでに死んでいることもあって
そのまま放置しておき 2003/5/15に暴くと2齢の状態で ボロボロと回収
なぜか材には全くおらず その周りに多くいた
得られた2齢は 体格にあってないとは思うが餌換えする必要がないようにと思い、
800mlのプラケースを使って飼育


インペラの入荷がまだ「希少種扱い」だったころは飼育難度が高いとされていたが
 おそらくは入荷数が少ないので
飼育のデータが少なかったためと思われる
 実際には 産卵に適した温度さえ「掴めば」決して難しくはない
クーラーがある飼育環境の人なら容易いといえるだろう

この5月の割り出し個体はおそらく夏過ぎに羽化にいたる頃だと思うが クーラーがない私の環境では
絶滅するだろうと高をくくっていたのだが・・
もう死んでしまったか?と確認した
2003/7/17の時点
ブロー容器の蓋を開けると
いずれも・・おう死んでいる?・・・
じゃない! これは既に羽化して
活動開始して蛹室から出てきているわけか・・


ん??でもなんでこんな時期なのに
大丈夫なんだ?
7/20で活動開始なので
2-3週蛹室にいたとしたら
6月末ごろに羽化
それでも30度近い日もあったとは思うけど・
羽化していた4♀はいずれも同じ30mm 
今までワイルド個体を飼育したのは25-26mmのようなメタリフェルと代わらないものだったが
インペラの♀ってここまで大きくなんだね・・ 大きいほど前胸縁の形が良く分かる
大きい個体のせいか後胸から腹部にかけての
後翅部分が太っているようにみえる
♀の撮影をしてから一週間後に
♂の状態を確認
2003/8/9の夏の最中でおそらく高温で
死んでるか?と思っていたいが
無事に蛹化 それに羽化間近
個体ナンバー A7
熱がこもりやすいと思われる円筒タッパーの
飼育だが
よくうまくいったもんだ これなら今まで何故
羽化不全が出たんだ?
こんな感じのタッパー →
直径は10cm程度で 小さめのブロー容器程度
前回の蛹室の確認から10日たった
2003/8/19 羽化はしていたがまだ完全に
腹部が収まっていない

ここで取り出すと 翅が固まってなくてベコンと
いく場合があるので更に時間を置いた8/25に
改めて撮影 →
蛹の時は大きく見えたが計ってみると58mm
それでも今までの原歯形の♂に比べて
まともなアゴの♂なのでまあ 満足
←大体はこんな感じで・・
死んでしまっていることが多い 

よく見るとちゃんと前翅までは脱皮している
後翅が黒ずんでいるから 脱皮までは成功したが
後翅に体液がたまってそのまま腐って
死んだパターンか?

これでは温度の所為で羽化不全とは言いがたい
のではあるが・・

とりあえず ♀の寿命も考え、羽化したレッドタイプ
とセットにしてビッダーズに出品

ほぼ同時期に羽化していながら
どうして♂ばかり不全が多いのか・
困ったもんだ・
2003/12/15
やた〜〜らに幼虫期間が長かった個体群・・
秋も過ぎてすっかり冬・
飼育していた800mlボトルの中のマットが
すっかりかさかさになるほど 忘却してた・
確認すると 既に羽化して
マット上部に出来ていた♂・
餓死は免れたけどもう 夏に羽化した♀は
寿命で死んでんだよ!
他のボトルをみると ナンバーB5 →
いつのまにかすっかり羽化して 活動して、
餓死してる・・せめて蛹室を壁面に作ってくれれば
気付いたのに・・  おかげで累代できたのに
♀蛹の画像を撮り忘れたままだ
2003/12/16
まだ羽化してなかった個体もあったので
開けてみたがマットは蓋を開けると
蛹室内に崩れ落ちていくほどサラサラに
乾燥している
取り出した蛹・
乾燥の所為かどうも 死んでるような・・
複眼が黒くなっているのでとりあえず
オアシスに移す
2004/1/3の様子
これはその日の夜に羽化した
2007/5/6 さっさと♀は寿命になってしまい
♂だけ生き残っているので 小-中個体を撮影
 37mm ♂
48mm♂
翅に大きなディンプルができてしまりが悪い♂
55♂♂
結局累代は成功したものの
最大の♂は60mmに届かず・
マット管理をサボっていたせいと言い訳・・
通常は80mmとはいかなくても70mmは
普通に羽化していくるとも聞くので
産卵や羽化時期に夏を迎えないように飼育する
ことができればなんとかなるか
クーラーあれば年中飼えるけど


インペラトールホソアカクワガタ飼育結果