コガシラクワガタ(チリクワガタ)飼育記

飼育前   2001時点での情報

名称 Chiasognathus granti チアソグナソス グランチ、和名はコガシラクワガタだがチリークワガタと言うほうが馴染み深い
グラントチリークワガタとも言われる

生態 大きさ 日本の反対 チリ、アルゼンチンに生息している
70oを越えるもの入荷しているがギネスサイズはどのくらいか不明 生態についての記載は相変わらず少なく「夕暮れ一斉に多くの個体が飛ぶ」という記述があるのみ・・

特記事項

入荷状況 今年3月(’01)に入荷してきていたが入荷数も少なく、価格も高め 現地での発生時期がよく分からないが3月では発生後期になるのではなかろうか?
同属にヒメチリークワガタ・ケブカチリークワガタがいるが入荷してるのはこの種のみのようだ

飼育本から
webから
全く皆無・・クワガタギネスに何か説明があるらしいが持ってないので分からない


成虫飼育編

毎度おなじみKUWAGATA STARS TOYKOさんから購入(以下クワスタさんと表記)
2001/3/18に届く  チリ チロエ島産である  後に分かったが結構多産地らしい
届いた個体は♂74ミリ
Lサイズ♀の個体であった
標本写真を見ることは多いが実物、
しかも生き虫を目にすることができるとは・・
進化論の中では過剰適応した例として歪に長くなった大アゴが引き合いに出されるが つくづく特徴的なアゴである 
メタリなどが都会的・未来的なデザインをしているのに対して体毛があり原始的なイメージを連想する形状をしている
アゴが通常に生えているもののほかに根元から短く下向きに生えており
アゴはまっすぐ生えればぴったり閉じることができるようだがめったにまっすぐ伸びることはないと思われる
前胸部がメタリックな感じ
である
♀の前足は平たくなっており土をかくようにできてるに見えた

近い種に思われるシワバネクワガタの飼育例がクワスタさんに報告されていたので参考にしてセットを組むことにした

チリクワガタ産卵飼育セット

プラケースの中ケース
マットを下部三センチをガチガチに詰めて後を乗せるだけに・・
蓋にはビニールを挿む
餌は宮下商会のゼリーを使用
♂♀一緒に飼育

届いた時は20度くらいの室温だったが暴れて暴れて暴れまくる この温度が暑すぎるのか単に元気がいいのかよく分からない
♀の調子が良くなく前足二本が威嚇ポーズのまま動かず歩けない状態だった
♂はセットに入れても壁際に歩き回ってこける  ♀も前足が満足に動かせずに同じくコケまくる
指で♂を持つとしきりに交尾期を出していたのでハンドペアリングを試みたが♀の調子が悪い所為かダメだった

翌夜クワスタさんから電話があり、ついでに状態を報告しアドヴァイスを頂いた
シワバネは乾燥味がよく ♂♀のペア飼育にすると明らかに短命になるとのこと
小ケースで18℃程度にしていれば落着いていると聞いた




産卵セット

ケース アドバイスを受けて♀を小ケース ♂を中ケースにしてビニールの変わりに新聞紙を挿む


マット

ほか 転倒防止の材をいれようと思ったがあまりに華奢なアゴがポッキリいくことを想定してやめた



温室底部に配置し温度は16℃程度だったが ようやく落着いた
♀もうまく歩けるようになってマットに潜っていった どうやら暑すぎたようだ・・
♂はよくひっくり返っていたが自分で起き上がれた 
はっきりいってかまれても全く痛くない


たまに様子を観察したが♂はやたら細長い口吻を伸ばして吸汁しているところを見たが♀はめったに姿を見せない
怒ると頭を持ち上げて威嚇する当たり原始的なミヤマクワガタという感じがする

そのまましばらく様子を見ていたが♂が先に死亡
そして♀を大ケースに移して屋外に置くようにした 潜ったまま全く姿を見せずかなり堅く詰めたマット内を穴を掘って潜んでいることが確認できたが
 以降2回セットを確認したが卵を確認できないままマット内で死んでしまった

リベンジ編


02.03  やってきました コガシラ(チリクワ)の季節! 今年も入荷したので(しかも去年より安い!!)リベンジ!!
今回は チロエ島産でなく チリ南部マガジャネス産  サイズも70オーバーとそこそこ♪またも購入元はKUWAGATA STARS TOYKOさん
今年入荷分はすべて昨年購入者がまた購入したそうな・・・ みんな頑張ろうぜ!!
前回は資料写真がうまく撮れなかったので最初から撮っておく!! 
セットは昨年とは違ってカブト用のマットを使うことにする 前回飼育後にジャガイモ畑に産卵すると聞いたので腐葉土、
あるいは植物の根を食べることが考えられるからである  まぁこのあごから考えて材に蛹室を作るなんて考えられないのだが・・ 
とりあえずGO!!
セットはまた♀は中ケースで厚めに敷いたマット、そして♂は小ケース ただマットはカブト用マットを使用してる
問題は温度だが・・・ 最近は日中でも20度近い そのため室温で飼育することに・・
そして今年は前回撮影できなかった 交尾の様子を確認することにする・・
まずは中ケースに♂♀を一緒に・・  すると・・
♀が近くにいることがわかると とにかく近づいて追い掛け回します
とにかく動き回るので写真がブレまくります

結構簡単に迫っていくのだが、中ケースでは♂のアタックを可能にするほど広くないようで壁に
♀がたった状態になり、 交尾が出来ないようだ

そのために広い場所 (畳の上・・)で観察することにする
そして 観察開始・・早速♂は♀に気付き 迫っていく・・しかし相変わらず♀は前へ前へと逃げていく
すると♂の行動だが・・・2枚目の画像で主にあごがブレているのがお分かりだろうか? ♀がこれ以上前へ進まないように
 あごを小刻みに開閉しているのである  なかなか興味深い行動である
♂のあごは長いが下に向かって大きく湾曲しているで下の♀の位置までカバーできている
しばらく追いかけ行為が続いたが・・
交尾が始まり、輸精管が入ると♀はおとなしくなる 交尾時間はかなり短い 撮影は出来なかったがコガシラの輸精管はかなり細い
裁縫糸よりも細い
交尾の確認が済んでもしばらく様子を見ていたが・・・・  また交尾をしようと迫っていくのである・・
これは確かに♂♀同居では体力を消耗しそうである  やはり交尾を確認したら分別飼育が必要である
また今回は室温飼育にしているので昼と夜のどちらが活性が高いか観察してるが、やはり夕方からの方が活性が高い
もとも夕方に一斉に飛ぶという記述があったことから夜行性であることは推察できるが・・
♀はしばらくケースの壁に向かって突進を繰り返していたかセットして翌日 昨年と同じくマットに潜っていった
産卵のためには必須の行動なのでとりあえずは安心 どうだろうね?
しばらく観察していたが・・・
今回は♂はすり鉢状の穴をほり、
休憩場をつくっていた
♀は蓋を開けると樹皮に潜っていく
こうして見ると一般のクワガタと
変わらない気がするが・・・・
昨年は温室底部に置いて管理していた そのためにそれほと詳しく観察していなかったが 今年は室内にて管理していた
夜になると活性があがり 夜行性であることは間違いない ただ光に対して強く反応があり、室内の蛍光灯に向けてケースに歩き、
キイキイとケースを掻く音がうるさく、無駄に体力を使わせてしまう気がする
そのために♀は完全に暗いところに、♂は若干光が入る温室底部に置いて管理していた
餌のくいは相変わらず すこぷる悪い
口吻はもともと出っぱなしなんで
食べてるかどうか分からない・・
♂は長歯のしたに短歯があるので
長い口吻でないと吸汁しにくそうだ・・
さて・・とりあえず3月中は元気でいる
やはり室温で問題ない
15度以下程度?

それにしてもどうなってんでしょうね
このアゴは・・
♀は夜にならんと出てこないなぁ・・
 このまま 問題はなく・・というか目立った変化はない・・しかし・・
観察が甘いのか あしと胸をすり合わせて聞こえる(鳴く?)音と云うのが今回も観察できない
活性が低いってこと? そして 前回よりも♂は短く・・・
02.04.09
はい 死んでます・・
今回は完品でご臨終でございます・・

標本にしましょう・・

さてさて・・♀の具合はどうかな?

まだ元気
掘り出すまではマットにじっとして潜って身を
伏せていた
問題は・・一月近くたっても産んでないこと・・ マットの水分は問題ないとは思うのだが・・・
もう少し水分を加えたほうがいいのか? マットを変えようかとも思ったのだが・・
替えるとしたらOマット・・某ショップの某添加剤発酵マットなどかな?・・とりあえずは様子を見るか? 
-
そして マットを替えよう替えようと思っていたのだが・・
あっという間に5月になってしまい・・またも気温は20度を超える・・
今年は屋外に出さずに屋内に置いたままだったのだが・・
02.05.09♀が死亡   どうも飼育期間が長くなると気抜けしている
さて・・
今回のセットは下を堅く
上をのせるだけにしていたわけで・・
逆さにして軽くのせたマットをどけると・・

産んでますな・・
でも腐ってる・・(TT)
長径3ミリ 短径2ミリってことか・・
今回こんなもんか・・
この他にも卵が腐ったであろう痕跡のものが5個・つまり6個あったわけだ・・
水分は結構すくなく、載せるだけにしてしたマットは乾いてサラサラに近い状態だった
硬い状態の下部のマットは最初に多めに加水しておいたのだが・・それがまずかったのか?
とりあえずは今回も幼虫は見れなかったが昨年に比べて採卵できただけましか・・
死亡卵としても・・
リベンジを期して今期の飼育は終了した

3度目の飼育編

やってきました’03.03
今期は冬に入ってカップリングしていたパプキンの卵・幼虫が増えすぎて温室内のスペースが無い
クワスタさんに予約していたが一旦購入を見合わせようと思った・・が、既に確保されていたそうなので購入に決定
なんとかパプキンの振り方を考えてスペースを空ける
それでクワスタさんからの到着を待っていたが 同じチリでのサイテスを取得された昆虫専門店 Lamprimaさんにも
入荷していたので購入してみた
さすがに弱い虫?のせいか♂は既に死後硬直で到着・・・
なお今回1♂3♀が届いたが
A♂のほかA♀も死んでいた・・♀は暴れたのか後歯をだし、
交尾器?の白い器官が出た状態で
死んでおりカチカチになった♂に比べて腐るのを待ってる感じだった
だが動かなくても足が弛緩してるならもしかして?と思って
雑誌かWEB?でみた心臓マッサージをする  虫の心臓・マルピーギ管がある前羽の
合わせ目を指でなぞるのである
しばしやってみたが効果なし・・・ 先に固まった♂をぬるま湯で暖めて展足する
その間死骸♀も含めて室内におく
(シワバネもそうだが10℃くらいなら平気で活動すると思う)
翌日からセットに入る
今回は昆虫専門店 Lamprimaさんの店長さんからハナムグリマットで産んでいたと
聞いたので購入して使用

無論これまでの経験から「ミヤマのセット」は外せない
国産ミヤマで成果があるそうなA-34も使用
これで2♀がセット完了・・と思ってたら・・
心臓マッサージした♀の足が動いた?! 慌てて取り出し仰向けからうつぶせにして様子を見る
交尾器?のような期間は出たままだが出たままだった後羽が収納されてる?
しばし室温で様子を見ることにした・・

その夜 その♀は息を吹き返し、飛び出ていた器官も収納してカップに入れた土に潜っていった
翌日にこの♀もセットした
セットして翌日すべてマットに潜っていった 果たして今年はどうなることやら・・
今回の産卵チリクワガタ産卵セット
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結局・・・・A-34マット ・食いカスマット・ラムプリマハナムグリマットの3セットで挑んだわけだが・・・
どうも・・・活性が・・・・ セットしてすぐにマットにもぐりこんだので産卵の期待はしていたが1週間経っても全く姿が見えない・・
過去こんなんだったかな?

購入(セットして)1週間経った03.03.05の様子 1頭のみ 顔を出していた・・ あとの2匹は出てこない・・
予想とおり・・・1ヵ月後の確認で死んでいた・・ ほぼ3種類のマットのいずれも産卵は無し・・
3頭もいてこんな結果?・・・ 生き残っていたのは青みが強い個体だけで食いカスマット プラケース小に入れていたもの・・
ここでプラケース大にA-34マットに入れる 産卵が確認できなかったマットを使ったのは
今回セットした♀はセットしてすぐに死んだと思われマットの適正の判断が下せないため・・
尚 ほぼ同時にKUWAGATA STARAS TOKYOさんからテムコ産の個体を購入していた
場所が無いから渋ってたのに 場所確保できたらとめどなし・・
届いてびっくり なんじゃこの♀は?
デ・・デカイ・・・

5mm程度しか変わらないのに
これほど印象が違うとは・・

♂も元気だ
今回は期待大!!
セットはプラケース中

マットはランプリマハナムグリマット

♂♀は分けて飼育した

なおハナムグリマットは窒素化合物?かイオウ化合物みたいなにおいがするので
しばし干して臭いを飛ばして使用した
03.03.13たまには番わせてみよう

♀が食事中でも♂はガンガン攻めます

攻めて 攻めて 攻めまくれ〜〜〜

さて・・ 良き所でやめてもらってっと・・

これが産卵行動のきっかけに
なってくれればよいが・・
一ヵ月後の2003/4/17
←サンチアゴ産のものを暴く
まあ 予想通りマットに産みこまれている
昨年はすでに腐っていたが問題ないようだ

そして同日の テムコ産→

飼育した感じでは昨年 一昨年の
苦戦がうそのように順調(に思えた)
取り出した卵は200mlカップに セットに使ったマットを使い 1カップに3個づつ小分けする
なお保存は産卵セットと同じ場所に置いた 産卵する温度なら無事に孵化できると思うのだが・・

だが・・以降2週間経っても孵化しない・・ だがしぼみもしてない・ 
それなりの数は取れたので産卵セットは幼虫が見えるか メスが死亡するかまでセットを暴かないことにすることに・・
でそろそろ暑い日も出てきた5月最後のメスも死亡
2003/5/19
サンチアゴ産メスのセットを暴く

やはり 卵は産んでいたようだが
しぼんで腐ったあとの物が多い
とはいえ無事な卵もあった

これらも前回の割り出し時と同様に カップに3個づつ詰めていく

結局得られた卵は 2個、7個、17個

この時前回の割り出し分はこの時点で3個しか残っておらず後はなくなっていた(腐って溶けた?)

このあと6月に入ってもこのとき取り出した卵は存在していたが
結局 幼虫は一切見ることなく 全て消失・・
本種の卵は産卵当初は楕円なので円形になっていたことから
なかの胚は卵割していたはず・・ なぜ孵化しなかったのか?
やはり温度が問題なのか?



チリクワガタ飼育結果